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水ぼうそう(水疱瘡)とは? 〜赤ちゃんから大人がうつる!〜

体内にひそむウイルス

一般的に水疱瘡(みずぼうそう)として知られる水痘(すいとう)は、
水痘帯状疱疹ウイルスが原因でかかる感染症です。

ヘルペスウイルス科に属するウイルスで、
帯状疱疹の原因にもなります。

いったん水ぼうそうにかかると知覚神経節に生涯ひそみ、
ときに再活性化します。

一度かかると免疫ができるため、再び水疱瘡にかかることはありません。

ただし、水疱瘡が治ったあともウイルスは潜んでいて
数十年後に過労やストレスなどで免疫が落ちるなどのきっかけで
再び病気になってしまうことがあります。

これは帯状疱疹といわれる病気です。


感染力がとても強い

せきなど飛沫感染だけでなく、空気感染を起こします。
また、帯状疱疹患者との接触で感染、水ぼうそうを発症することもあります。

水痘帯状疱疹ウイルスは感染力が強く、家庭内で接触するとほぼ感染。

水ぼうそうは10才以下の子供に多い病気ですが、
ほどんどん人が幼児期から学童期にかけてかかりますが、
もっとも発症しやすい年齢は1〜5才ごろ。
1歳以下の幼児もかかる場合もあります。
幼稚園や保育園などで水ぼうそうが流行することも珍しくありません。

水ぼうそうの経験のあるお母さんの子は
抗体をもらって生まれてきますが、
抗体だけでは完全に発症を予防できないので、
生後すぐでも感染・発症する可能性があります。

免疫がなければ大人も感染・発症します。
予防接種で予防することがとても大切です。

水ぼうそう(水疱瘡)、初期症状の思い込みに注意!

発疹が出て、水疱になっていく

潜伏期間は約2週間です。

水痘や帯状疱疹の人に接触してから約2週間の潜伏期間のあと、
発熱とともに、最初に赤く小さな発疹が、おなかや胸や背中に赤い虫さされのような発疹ができ、時間が経つにつれ、
その先端にプチプチと水をもった水疱へと変化し、全身に広がります(水痘)。

発疹は強いかゆみを伴います。

特に数が多くなるのはおなかや背中ですが、
最初は虫刺されやあせもと思い込んでしまうこともよくあります。



発疹と水疱、膿疱が混在

発疹は、その後1〜2日で、うみのような白っぽい濁った液をもつ
膿疱(のうほう)に変わることもありますが、
3〜4日たつとさらに状態が変化。

水痘は2〜3日でカサカサに乾燥し、黒いかさぶたになり、
かゆみも次第におさまります。

発疹が次々と出ている間は発疹と水疱、膿疱、かさぶたが混在します。

38度近い発熱が2〜3日つづくことが多いですが、ほとんど出ないこともあります。

かさぶたは2週間前後でとれ、少し痕が残りますが、ほとんどが半年ほどで消えていきます。



皮膚に細菌感染することも

合併症として肺炎、肝炎などがありますが、
多いのはブドウ球菌や溶血生連鎖球菌による皮膚への細菌感染で、
とびひを起こすこともあります。

年長児や大人は子供より重症ことが多く、
肝炎や脳炎などの合併症の頻度も高くなり、
入院するケースも多くあります。

免疫が落ちている場合は重症化します。

発症して死亡する人も年間数名います。

水ぼうそうワクチンの予防接種で防げるの?副反応が心配!?

水ぼうそうは、ワクチンで予防できる子どもの病気の中で
最も発生率の高い感染症です。

水痘のワクチンは、日本で開発され、欧米やアジア各国でも使用されています。
現在は健康な子供も大人も接種することができます。


接種の時期と回数

1歳から接種可能です。
1回目の接種後、約3か月経ったら2回目を受けるのが、
免疫をしっかりとつけるために必要と言われています。

一般的に、水ぼうそうワクチンは2回接種します。



接種スケジュールのポイント

・1回目
地域の流行状況によって、おたふくかぜワクチンや、
MR(麻しん風しん混合)ワクチンとの接種順序や同時接種について、
かかりつけの小児科医に相談しましょう。
同時接種の方が、別々に受けるより早く免疫をつけられると言われています。

・2回目
1回だけの接種では、水ぼうそうにかかる可能性が高いので、
ワクチンの効果を確実にするためにも2回接種を強くおすすめします。



ワクチンの効果
1回接種では、数年以内に約20~50%の人が発症します。
ワクチンを接種していると、多くの場合、接種しないで自然感染するよりも軽く済み、
水疱の痕も残りにくくなります。



ワクチンの副反応
水ぼうそうワクチンは、副反応はほとんどありません。

水ぼうそうワクチンは弱毒生ワクチンですから、ウイルスが体内で増えます。

健康な子ども、大人には、接種後1~3週間ごろ、
ときに発熱、発疹が現れることがありますが、
一過性のもので、通常は数日中になくなります。

水ぼうそう(水疱瘡)の治療方法や薬について

水ぼうそうの治療方法とお薬

水ぼうそう治療には、病院で処方される「亜鉛華軟膏(あえんかなんこう)」という薬で
皮膚をかかないよう保護し、かゆみに対してはかゆみ止め効果がある
「抗ヒスタミン薬」を服用して対処します。

症状が出た早い時期には、特効薬として、ウイルスが増えるのを防ぐ
「アシクロビル」(代表的商品名「ゾビラックス」)という
抗ウイルス薬を飲ませると効果的です。
この薬をタイミングよく服用させると、3~4日ぐらいで治り、軽く済みます。



受診のタイミング

発疹が出てきても、慌てて受診する必要はありません。
発疹に気づいたのが夜だった場合、翌日まで待っても大丈夫です。


★こうなったら夜間でも受診を
脳炎や小脳失調症を併発する可能性がないとは言えないので、
ふらつき、頭痛、嘔吐が見られる場合は、すぐに受診を。



ホームケア

・水枕などで冷やす
・爪を短く切る
・室温は低めに

かゆみを和らげるケアをしましょう。
熱があってあつそうにしていたら、水枕で冷やしましょう。

水疱をかき壊すと、痕が残りやすいので、
つめを短く切り、清潔にしましょう。

爪で水疱をかき壊してしまったら、
病院で処方してもらい、塗り薬を塗りましょう。

暖かくするとかゆみが増すので、室温は低めにしましょう。

水ぼうそうのよくある質問 (お風呂、かゆみ、登園など)

人への感染は、どのように注意すればいいの?

発疹があらわれる1日前から、かさぶたになるまでのおよそ
1週間は感染の可能性があります。

水ぼうそうのウイルスは、主に飛沫(ひまつ)感染
(=せきやくしゃみなどによって病原体が飛び散り感染すること)により、
他の人にうつります。

大人になってから水ぼうそうに感染すると重病になることが多いので、
子供のうちに済ませるのはよいことで、健康な子供に対しては
あまり神経質になる必要はありません。

ただし、健康状態が思わしくない子供や、
まだ水疱瘡にかかっていない大人が周囲にいる場合には注意が必要です。

また、家庭内(兄弟間)で感染した場合、
後から感染した子供の方が症状がひどくなる可能性がありますので、
このような場合にはお医者さんに相談することをおすすめします。



どのような治療法があるのでしょうか?

症状に応じて解熱剤、かゆみ止め、抗生物質などで治療しますが、
これらのお薬では水疱瘡の原因ウイルスをやっつけることはできません。

最近では、ウイルスに直接作用するお薬もありますので、
「水ぼうそうかな?」と思ったらすぐお医者さんに相談してください。

素人判断でお薬を使うのは危険な場合がありますから、
必ずお医者さんや薬剤師さんの指示に従ってください。



発疹がかゆく、引っ掻いてしまったけど大丈夫?

発疹を引っ掻いた傷が化膿して痕が残ることがあります。

手は清潔にし、爪を短くしたり綿の手袋を使ったりするなど
工夫をしてください。

また、かゆみを抑える薬もありますので、
お医者さんに相談してみましょう。



お風呂はいつから入ってもいいの?

熱がある間、新しい水痘が増えている間は控えてください。

通常、発症から1週間くらいして、水疱瘡のほとんどがかさぶたになれば、
水疱瘡を破らないように気をつけて入浴してもよいでしょう。

入浴後は水疱瘡内に細菌が入らないよう処置が必要になりますので、
お医者さんに相談してください。



保育園、幼稚園、学校へはいつから行けるの?

すべての水痘がかさぶたになると、もう人にはうつりませんので、
集団に中に入っても大丈夫です。

水痘・帯状疱疹ウイルスの感染力は強いので、
それまでは子供が元気でも休ませてください。

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